感染性胃腸炎の症状や感染を防ぐ方法は?学校はいつから?
2016/01/09
毎年冬が近くなると話題になる、感染性胃腸炎。もし子どもが感染性胃腸炎と診断されたら、家庭ではどんな対処法が必要でしょうか?
感染性胃腸炎についてまとめてみました。
感染性胃腸炎の症状は?
感染性胃腸炎とは、細菌やウイルスの感染が原因となって、
吐き気や下痢などの症状を引き起こす病気です。
毎年秋から冬にかけて、ウイルス感染による胃腸炎が流行しますよね。
原因となる病原体は複数あります。
・ロタウイルス
・細菌や寄生虫
感染経路は、
・経口感染(汚染された食品を食べることによる感染)
が主なもので、病原体により異なりますが、潜伏期間1~3日です。
感染性胃腸炎の症状は、以下の通りです。
吐き気、おう吐、下痢、発熱、腹痛
(小児ではおう吐、成人では下痢が多い)
症状が出ている期間は平均1〜4日間
おう吐、下痢、発熱
(乳児ではけいれんを起こすこともある)
症状が出ている期間は、
ノロウィルスより長く、平均5~6日間
※感染しても発症しない場合や、軽い風邪のような症状の場合もあります。
特別な治療法は無いため、症状に応じた対症療法が行われます。また、下痢止めは症状を長引かせることがあるので使用しないことが望ましいとされています。
乳幼児や高齢者では、脱水症状を引き起こす可能性があるので、早めに医療機関を受診しましょう。
感染性胃腸炎の家庭での感染を防ぐ方法は?
家庭での二次感染予防には
・汚染物処理の際は、
使い捨て手袋、マスク、エプロンを着用
・汚染物は次亜塩酸ナトリウムで消毒
・カキなどの二枚貝を調理するときは、
中心部まで十分に加熱する
が大切です。
ノロウイルスやロタウイルスは感染力が非常に強く、また環境にも強く、乾いた場所では約10日生きています。
石けんや消毒用アルコールにも強いため、塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)や哺乳瓶用の消毒液などで消毒しなければ死滅しません。
便や嘔吐物には大量のウイルスが含まれていますので、汚物の処理をするときは、使い捨ての手袋、マスクをしてください。
家庭用塩素系漂白剤 希釈方法
濃 度 | 消毒するもの | 希釈液の作り方 |
10倍※濃度約 5000 ppm | 嘔吐物・便など | ①水道水 500cc ②家庭用塩素系漂白剤 50cc |
50倍※濃度約 1000 ppm | 便や嘔吐物で汚れた衣類など | ①水道水 500cc ②家庭用塩素系漂白剤 10cc |
250倍※濃度約200ppm | トイレの取っ手・床など | ①水道水 500cc ②家庭用塩素系漂白剤 2cc |
感染性胃腸炎の場合学校はいつから行っていい?
感染性胃腸炎は、学校保健法上予防すべき伝染病と明確には規定されていません。
学校によっては、ウイルス性胃腸炎であるノロウイルスの感染に対して独自の出席停止期間を設けているところもありますので、学校への確認が必要です。学校によっては、治癒証明を病院で書いてもらうよう義務付けらている学校もあります。
特に定められていないところでは、症状が治まるまでが出席停止、出勤停止期間という目安になっているようです。
感染拡大防止のためにも、症状が少しでもあり、周囲へ感染の可能性があると判断出来る場合は、嘔吐や下痢症状が治まるまで自宅で安静に療養するようにしなければなりません。体内のウィルスは、1ヶ月間も留まっている可能性があります。
症状が治まるまでは家庭で療養しして、症状が治まったことを学校と医師に相談した後、学校に登校させるのがベストでしょう。下痢や嘔吐をしないことをしっかり確認してから、送り出してあげましょう♪
まとめ
吐き気や下痢はとても辛いものです。家庭ではお母さんが感染性胃腸炎に罹るととても大変です。
脱水に注意することと同時に、家庭内での感染を広げないよう対策をしっかりと行っていきましょう。