麻疹の子どもの症状コプリック斑とは?治療はどうする?予防接種は必須?
2016/09/01
麻疹(はしか)は、麻疹ウィルスによる感染で起こります。感染力が非常に強いことでも知られていて、高熱が出るのが特徴です。
そんな麻疹(はしか)の子どもの症状や治療などについてご紹介していきます。
麻疹の子どもの症状とは?コプリック斑とは?
麻疹(はしか)は乳幼児がかかると重症化しやすく、現在でも小さな赤ちゃんや基礎疾患のあるご老人の方などにとっては危険な病気で、重症化すると亡くなることもあります。
赤ちゃんは一般的に、生後六か月ほどまではお母さんからの免疫(抗体)のおかげで病気にかかりにくいとされていますが、免疫が切れる生後6か月以降は様々な感染症に気を付ける必要があります。
麻疹の感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染などさまざまで、その感染力はインフルエンザの数倍とも言われています。
ウィルスに感染してから症状が出るまでの潜伏期間は約10日間~14日間です。初期症状として、38度以上の発熱や咳、くしゃみ、鼻水などといった風邪のような症状が3~4日続きます。
その後いったん少し熱が下がりますが再び発熱し、目ヤニが出ることもあります。口腔内の頬の内側の部分に「コプリック斑」と呼ばれる小さな白い発疹が数個~数十個現れます。粉チーズのような見た目で痛みを伴います。この「コプリック斑」は麻疹特有のものなので、あるかないかで麻疹の診断が付きます。
顔や体に赤い小さな発疹も広がってきて、発症後一週間ほどで最盛期を迎えますが、熱が下がってくると回復に向かってきます。発疹が色素沈着を起こすこともありますが、一か月ほどで消えるので様子を見ましょう。
麻疹に子どもが罹った場合の治療は?
麻疹には残念ながら特効薬はありません。解熱鎮痛剤で熱や痛みを取り除いたり、鎮咳薬といった対症療法を中心に行っていきます。中耳炎や肺炎を予防するために抗生剤を使うこともありますし、症状が重い場合は入院となることもあります。
麻疹と診断されたが、発疹が出て一週間経過しても熱が下がらない、ぐったりして水分も取れない、などの症状がある場合は、すぐに病院で診察してもらいましょう。
麻疹は感染力が強いため、病院に来ている他のお子さんに麻疹を移してしまう可能性があります。病院に行く際は、事前に病院に連絡をしてから向かうようにしましょう。
急性脳炎や肺炎、気管支炎、中耳炎などといった合併症を起こすことがあります。脳炎や肺炎となった場合、0.1パーセントの割合で亡くなる可能性もあります。
完治するまでは10日から2週間程度かかることが多いとされていますが、高熱や発疹で非常に体力を消耗しています。ほかの感染症にかからないように、無理をさせないことも重要です。
麻疹の予防接種は必須か?
麻疹の予防として最も有効なのは予防接種です。
定期接種では1歳と小学校入学前に2回受けることになっています。
一歳になったらすぐにMR(麻疹・風疹混合ワクチン)を摂取しておくと安心です。定められた年齢内であれば公費で受けられます。ただし一歳前の接種は自費となります。
小学校入学前の接種も忘れずに受けるようにしましょう。
麻疹は大人でもうつります。保護者の方がもしも今までに麻疹に罹ったことがない、またはワクチンを受けていない場合は、ワクチン接種を受けておくと安心です。
2回目の接種がまだの場合は、必ず2回目を受けてください。アレルギーが心配な場合は、事前にかかりつけ医に相談してから受けましょう。
もしも予防接種を受ける前に麻疹ウィルスに接触してしまった場合でも、3日以内(72時間以内)にワクチンを接種することで発症の予防や軽減が期待できるので、できるだけ早く病院で受診しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
麻疹は予防接種で防げる病気です。一歳を過ぎたら早めに受けておくと、集団生活に入った時にも安心です。
もしも麻疹かなと思って病院にかかる際は、病院に行く前に必ず電話をするようにしましょう。