鼻からの胃カメラを受けた感想 費用や痛み受けるときのコツをご紹介
「口からの胃カメラより鼻からの胃カメラのほうが楽って聞くけど本当?」と思っている方へ、どちらも受けたことがある私の感想をご紹介します。社会人になってから胃のトラブル続きで、経口胃カメラ1回、経鼻胃カメラ2回の経験があり、胃カメラの経験は多い方かと思います。
そんな経鼻胃カメラを実際に受けた感想や実際にかかった費用、痛みの感じ方や受けるときのコツについてお話ししていきます。
目次
鼻からの胃カメラを実際に受けた感想は?
経鼻内視鏡検査とは?
胃の調子が悪くて胃薬や整腸剤をしばらく飲んでも治らない場合、胃カメラの検査をすすめられます。通っている病院によって、胃カメラの設備がないクリニックや、経口胃カメラのみ、経鼻胃カメラのみ、両方可能、など様々ですが、最近では鼻からの胃カメラ(経鼻内視鏡検査)を導入している病院も増えてきました。
経鼻内視鏡検査では、従来の内視鏡スコープの約半分の直径の細いスコープを鼻から入れて、食道~十二指腸までを観察することができます。スコープが体内に入っている時間はわずか5~10分程度、麻酔の時間を合わせても30分程度で終わる検査です。
経鼻内視鏡検査のメリットは?
経鼻内視鏡検査のメリットはこちらです。
・吐き気が起こりにくい
舌の奥(舌根)に物が触れると「咽頭反射」という「オエッ」という現象が起こりますが、鼻からの内視鏡ではその部分に触れないため、ほとんどの方で吐き気がなく検査を受けることができると言われています。
・苦しくないので、検査中も会話ができる
口がふさがってしまうことがないので、検査中に会話や気になったことを聞くことができます。苦しい時や緊急事態に異常を伝えられるので安心して検査が受けられます。
・自分でカメラを見る余裕さえある
吐き気が少ないので、カメラが入っていく自分の体の中をじっくりと見ることができます。泡を消す液体を胃壁にかけられるとちょっとくすぐったかったり、不思議な体験ができますよ。
・バリウムや下剤を飲む必要がない
バリウムも以前に比べて飲みやすくなっているとはいえ、進んで飲みたいものではありません。下剤も体質に合わないと腹痛を催したり不快な思いをすることも多いですが、内視鏡の場合はそういった苦痛がありません。
・1時間程度で飲食可能
鼻やのどに使う麻酔の量が少量なので、検査終了後1時間程度で違和感が取れ、飲食が可能になります。鎮静剤を使わないので車の運転も可能です。
・ピロリ菌の検査も可能
ピロリ菌の検査もお願いすれば、胃の細胞を少し取るだけですぐに結果が分かります。胃がおかしい原因はピロリ菌かもしれないので、不安な場合はぜひ一緒に検査をお願いしましょう。
鼻からの胃カメラを選ぶ方は、経口胃カメラの吐き気が不安だったり、検査が辛かったからというケースが多いです。経鼻内視鏡の最大のメリットは、やはり吐き気が少ないことでしょう。
経鼻内視鏡を受ける手順は?
次に胃カメラを受ける手順についてご説明します。検査を受ける病院によって麻酔の方法が異なる場合もありますが、基本的な流れは同じです。
◆鼻からの胃カメラを受けるまでの手順◆
①事前に問診と血液検査を受ける
②前日21時以降は絶食、当日は検査2時間前から絶飲
③前処置として消泡剤を飲む
④鼻に局所血管収縮剤をスプレーする
⑤鼻に麻酔薬を注入する(ゼリータイプとスプレータイプがある)
⑥麻酔薬を塗ったチューブを鼻に入れる
⑦内視鏡を鼻から挿入していく
⑧食道→胃→十二指腸を観察する
⑨内視鏡を抜いて検査終了!
実際に検査を受けた感想や痛みの感じ方は?
経鼻内視鏡を受けることになり日程を決めたら、血液を採って感染症にかかっていないかの確認がありました。そして、当日の注意点や来院時間などを確認して、その日は終了です。検査前日は、21時以降絶食でした。消化の良いものを食べておくのがいいかと思います。
当日の朝は、お水とお茶などの水分は2時間前までOKとのことでしたので、軽く水を飲む程度にしておきました。
少しドキドキしながら来院。検査は10:30からだったので、お腹が空きました。検査の二時間前は水も飲めなくなってしまうので、夏の検査は少し辛いかと思います。できれば朝一番の検査を希望するのがいいでしょう。
消泡剤(胃の中の泡を消す液体)を少量飲みます。なんだか苦いような変な味がします。これはバリウム検査でも飲むものと同じですね。
次に、鼻の中に局所血管収縮剤をスプレーされます。痛みはないですが、なんとなく苦く鼻に違和感があります。
そして、麻酔薬を注射器で注入していきます。どんどん鼻の奥に流れてくるのでちょっと苦しいですが、自然にのどに落ちてきた麻酔薬は飲み込んでいきます。なんとなくのどがしびれてきたような感覚になります。
しばらく時間をおいたら、麻酔薬を塗ったチューブを鼻の中に入れ、局所麻酔します。鼻腔が狭い方は痛みがあるかもしれません。どうしても痛い場合はもう片方の鼻でチャレンジすることもあります。
麻酔がきく時間をおいたら、検査のベッドに横向きに寝て、内視鏡を鼻から挿入していきます。のどを通過する時に少し苦しい感じがします。人によってはここで「おえっ」となることもあるそうですが、私はちょっと違和感があるだけで大丈夫でした。
モニターを見せてくれるので、余裕がある場合は説明を聞きながら検査を受けます。胃に到着すると、胃液を洗い流すための液体を胃壁にかけられます。これがちょっとくすぐったくて不思議な感覚でした。
ピロリ菌の検査があったので、途中で胃の組織を少し取られました。痛みはなくおなかの中がちょっと引っ張られるような感覚がありました。
十二指腸までカメラが入ったところで検査終了です。カメラを抜くのはすぐに終わり、あっという間に管が入っていた違和感はなくなりました。
【痛みは?】
私の場合ですが、痛みはほとんどありませんでした。鼻腔が少し狭いのか、鼻の入口付近のみ少しの痛みがありましたが、鼻以外は多少の違和感のみで痛い箇所はありません。鼻の痛みも鼻血が出るほどでもなく、検査終了後に数時間違和感があっただけです。
【感想は?】
この時は二度目の経鼻内視鏡だったのですが、私の場合は鼻からの胃カメラのほうが恐怖感は少ないです。また胃カメラを受ける機会があるとすれば、ぜったいに経鼻内視鏡を選択するでしょう。
経鼻内視鏡検査を受けるコツを伝授!
いくら苦痛の少ない検査だからといって、初めての場合はやはり不安になりますよね。そんな場合は、こちらのコツを参考にして安心して検査を受けてきてくださいね。
どうしても検査が怖い場合は、看護師さんに「手を握ってください」や「背中をさすってください」とお願いするものアリです。忙しくて申し訳ない気持ちになりますが、実際そういう患者さんも多いそうです。検査をするお医者さんも看護師さんも不安な患者さんへの対応は慣れていますので、恥ずかしいという気持ちは捨ててしまって大丈夫ですよ。
- リラックスして検査を受ける
- 鼻からの麻酔薬は吸い込まないで自然に任せる
- 呼吸はゆっくりと
- つばが出る場合は吐き出すこと
- 検査後は鼻をかんだり刺激物は避けよう
経鼻内視鏡検査でかかった費用は?
今回の検査でかかった費用は、5000円程度でした。
胃に何か症状があって内視鏡検査を受ける場合は、保険がきくケースがほとんどですので、3割負担で5000円前後の病院が多いです。
これ以外に生検(細胞を採取して検査に出す)を受けたり投薬を受ける場合は、別途金額が加算されます。
自分で希望して、健康診断として内視鏡検査を受ける場合は、自費での検査となりますので14000円前後となります。
まとめ
いかがでしたか?
数年前に受けた経口内視鏡検査ですが、鎮静剤を使って受けたので私はあまり辛くは感じませんでした。でも経鼻内視鏡を受けるとその楽さから、また次の検査も経鼻内視鏡を希望すると思います。
こちらのサイトから経鼻内視鏡検査を実施している病院を検索できますので、ご興味がある場合は一度調べてみてはいかがでしょうか?